六十四卦

六十四卦

上経三十卦は乾坤から坎離まで、天の道。下経三十四卦は咸恒から既済・未済まで、人の世。

上経

1–30
01
乾
乾為天(けんいてん)
剛健やまず、時に従って動く
02
坤
坤為地(こんいち)
天に順って承け、厚き徳で万物を載せる
03
屯
水雷屯(すいらいちゅん)
始まりは難し、まず内を固めよ
04
蒙
山水蒙(さんすいもう)
蒙以て正を養う、学びには誠と敬
05
需
水天需(すいてんじゅ)
待つのは、より遠くへ行くため
06
訟
天水訟(てんすいしょう)
中ほどで和せば吉、争い尽くせば凶
07
師
地水師(ちすいし)
規律と大義、そして任すべき将
08
比
水地比(すいちひ)
誠をもって親しみ、時を逸せず中正に寄る
09
小畜
風天小畜(ふうてんしょうちく)
密雲いまだ雨ふらず、柔をもって剛を蓄える
10
履
天沢履(てんたくり)
礼に依って歩めば、虎の尾を踏んでも傷つかない
11
泰
地天泰(ちてんたい)
上下が交わり、万物が通じる
12
否
天地否(てんちひ)
塞がる時は身を収め、徳を修めて待つ
13
同人
天火同人(てんかどうじん)
白日のもと、私心なく人を集める
14
大有
火天大有(かてんたいゆう)
豊かな時こそ悪を抑え善を揚げて守る
15
謙
地山謙(ちざんけん)
高き山を地中に蔵す、真の謙虚
16
豫
雷地豫(らいちよ)
時に順って動き、楽しみの中に備える
17
隨
沢雷随(たくらいずい)
時に随い、選び、そして手放す
18
蠱
山風蠱(さんぷうこ)
積弊を除き、徳をもって受け継ぐ
19
臨
地沢臨(ちたくりん)
勢いの来る時こそ衰えを思う
20
觀
風地観(ふうちかん)
民を観て己を知り、誠敬で人を化す
21
噬嗑
火雷噬嗑(からいぜいこう)
障りを噛み断ち、公正によって心を合わせる
22
賁
山火賁(さんかひ)
飾りは本質を顕す。白こそ最上の飾り
23
剝
山地剝(さんちはく)
勢いに順って止まり、最後の実を守る
24
復
地雷復(ちらいふく)
一陽来復、天地の心を見る
25
无妄
天雷无妄(てんらいむぼう)
真実にして偽りなく、軽々しく動かず
26
大畜
山天大畜(さんてんたいちく)
止まって蓄え、徳と学を厚く積む
27
頤
山雷頤(さんらいい)
正しく養い、口を慎んで自ら求める
28
大過
沢風大過(たくふうたいか)
棟木がたわむとき、独り立ちて懼れず
29
坎
坎為水(かんいすい)
重なる険の中、誠の心で険を平地のように歩む
30
離
離為火(りいか)
正しきに附き、明を継いで照らす

下経

31–64
31
咸
沢山咸(たくざんかん)
感応は正しく、軽々しく動かぬこと
32
恒
雷風恒(らいふうこう)
正道を守り、歩みを止めぬこと
33
遯
天山遯(てんざんとん)
身は退き道は通ず、時宜にかなって潔く
34
大壯
雷天大壮(らいてんたいそう)
盛んな時こそ、正を守り止まるを知る
35
晉
火地晋(かちしん)
日は地上に昇り、自ら明徳を照らす
36
明夷
地火明夷(ちかめいい)
光は地に没す、晦まして正を守る
37
家人
風火家人(ふうかかじん)
各々その位を正し、家正しくして天下定まる
38
睽
火沢睽(かたくけい)
離れて絶えず、同を求めて異を存す
39
蹇
水山蹇(すいざんけん)
険を見て止まり、身を省みて徳を修める
40
解
雷水解(らいすいかい)
険難ほどけ、寛く赦し時を逸せず
41
損
山沢損(さんたくそん)
己を損じて人を利す、誠と節度をもって
42
益
風雷益(ふうらいえき)
上を損じて下を益し、善に遷り過ちを改める
43
夬
沢天夬(たくてんかい)
剛をもって柔を決し、決して和す
44
姤
天風姤(てんぷうこう)
出会いは善し、されど兆しは早く制すべし
45
萃
沢地萃(たくちすい)
誠をもって集い、正しき中心に寄る
46
升
地風升(ちふうしょう)
時に順って徳を積み、小を重ねて高大となる
47
困
沢水困(たくすいこん)
身は困しむとも心は通ず
48
井
水風井(すいふうせい)
養いて窮まらず、最後の一歩を全うする
49
革
沢火革(たっかかく)
時熟し信を得て、天に順い人に応ず
50
鼎
火風鼎(かふうてい)
革故鼎新、位を正し命を凝らす
51
震
震為雷(しんいらい)
驚きに動じず、恐れを修養に変える
52
艮
艮為山(ごんいざん)
止まるべき時に止まり、行くべき時に行く
53
漸
風山漸(ふうざんぜん)
順序を踏み、一歩ずつ進む
54
歸妹
雷沢帰妹(らいたくきまい)
人生の大事にこそ、分を守り時を待つ
55
豐
雷火豊(らいかほう)
盛大は正午の日のごとく、無私を貴ぶ
56
旅
火山旅(かざんりょ)
人生は旅、謙って正を守る
57
巽
巽為風(そんいふう)
風のように入り、順いつつ守る
58
兌
兌為沢(だいたく)
喜びは誠より出で、友と共に学ぶ
59
渙
風水渙(ふうすいかん)
小さな囲いを散じ、より大きく集う
60
節
水沢節(すいたくせつ)
中を得た節度は甘く、長く続く
61
中孚
風沢中孚(ふうたくちゅうふ)
実にして虚なる誠は、豚魚にまで及ぶ
62
小過
雷山小過(らいざんしょうか)
小事に少し過ぎ、高く飛ばず低きに就く
63
既濟
水火既済(すいかきせい)
成し遂げた時こそ、憂いに備える
64
未濟
火水未済(かすいびせい)
まだ終わらぬから、道はなお続く